スマホはスケジュール管理やら時計の代わりやら、今では手放せないよな。でも、確認したいだけなのにいちいち操作しなきゃならないのが煩わしい…よし、その不便さ、この唯一無二の変態に任せろ!!
スマホの便利だけど不便な点 |
変態なら出しっぱさ!! |
しかし、変態に相手にされず |
変態を連行しました!! |
日本に溶け込む変態 |
デキる変態エージェント |
超便利だが、変態=万能ではない |
変態は縛られない |
変態の誘い |
スマホの便利だけど不便な点
記者はアホの鳥頭なんで、スケジュールが入った都度、ちゃんとスマホに記録して、開始時間前にお知らせしてくれるようにしておかないと、すぐに忘れてしまうんだ。客先との打ち合わせなんぞすっぽかそうもんなら、えらいこっちゃ。最早スマホがないと一日何をやるべきなのかわからない依存度だ。ついでにものぐさなもんだから、腕時計が壊れてからはスマホが時計代わりにもなってしまっている。
…しかしだ。出先で時刻を確認するのにも、スマホを取り出して、ボタンを押して画面を点けて…ってなことをしなくちゃならん。スケジュールを見たいときはそこから更にロックを解除して、スケジューラー画面に移動して…と、面倒なことこの上ない。
お知らせ機能にしたって、音を出そうが LED を光らせようが、打ち合わせ時間の通知なのか、メールの着信なのか、はたまたアプリからのどうでもいい広告の着信なのか、画面を点けるまでわかりゃしない。アプリによっちゃ点滅させる LED の色を変えられたりもするが、結局スマホを手に取って操作して画面を見るまで内容はわからないことに変わりはない。
ああ…クソうざってえ!!
スマホの画面を切らずにずっと表示させておけたらいいのに。
変態なら出しっぱさ!!
常に必要な情報を画面に表示させておきたい。ビジネスマンなら結構思うんじゃなかろうか。記者は昔から思っていて、Android スマホがまだこの世に存在しない遥か昔の Windows Mobile 時代に実践していた時期もある。しかし、電源を繋いでいない時に画面を点けっぱなしにしておくとあっという間に電池がなくなっていくし、そうでなくても発熱する。ずっと机に向かっていられる時ならそれでもなんとかだが、困ったことに点けっぱなしにするとスクリーンの発光体が劣化して暗くなったり変色してしまうという問題がある。
無限の容量の電池と、劣化しないパネル、発熱しない本体。そんなものは実現不可能だ。そして…いつしか記者は不便に抗おうとしなくなった。
だがしかし、記者の夢をかなえるスマホがあったのだ。YotaPhone 2 (ヨタフォン)、ロシア製の両画面スマホだ。しかも単なる両画面ではなく、メイン画面は普通の有機 EL だが、サブ画面には電子ペーパーを採用だ。
ほんとは次世代機の YotaPhone3 を買うつもりだったのだが…新型については別記事の、 最新変態スマホ YotaPhone3 の発売は2017年に で状況をお伝えしているが、正直いつ発売されるのか、そもそも発売にこぎつけられるのか、未だ不透明だ。
ともあれ、記者にとって重要な点は、この YotaPhone2 に採用されている方式の電子ペーパーは、表示を維持するのに電気が要らないということだ。
こいつを使えば記者の長年の夢は遂に叶いそうだ!!
しかし、変態に相手にされず
YotaPhone2 には画面が二面ついている。そして、性能的には今から二年前、2014年末当時のハイエンド。当然、お高い。そして、変態が故に日本のような萎みつつある弱小マーケットなんぞ眼中にない。早い話、対応電波周波数が日本で使われているものに合わず、拾える電波がかなり限られて 3G 通信が主体となってしまう他、山間部では圏外になってしまったりと、かなり辛い。
この電波と価格の問題がかなり痛いので、記者は見送っていた。次世代の YotaPhone3 に期待して…
しかし、ここに来て、海外スマホを扱う老舗ショップの EXPANSYS で YotaPhone2 の取り扱いが終了。残っている他の店でも叩き売られていることを知る。なんと、昔は80,000円くらいしたのに、15,000円以下になっているではないか!!
だが、安くてもまともに使えなければな…と更に調べていくと、中国市場向けのモデルなら日本広域の LTE バンドに対応していて、なんとか頑張れるレベルなのだという。更に!! ごにょごにょすればドコモプラスエリアにも対応(但し 3G のみ)でき、山間部でも実用に耐えるようになるのだとか。
買うしかねえ!!
在庫処分が終わる前に…市場から完全に姿を消す前に…手に入れるしかねえ!!
…でもよぉ、中国国内向けのネットショップでは、「2017年8月発売予定 新色 ローズレッド 予約できます!!」 とかやってんだよね…。記者が買ったのも 2017年2月製造品で、ちょっと在庫処分とは思えない新しさだったし。外国のマニア向け商売に見切りをつけただけで、中国大陸内ではまだまだ現役続行な雰囲気なのかも。
変態を連行しました!!
はい。AliExpress で 119.99 ドルでゲットしました。ぽちった時がちょうど運悪く円安で、カード会社の為替手数料なんかも入ってレートが 1 ドル 117 円超になってしまったのだが、それでも日本円で 15,000 円以下。
記者は GaGa-Mart というショップから購入したのだが、残念ながら 3/28 現在で 135.99 ドルに値上がっていた。 AliExpress で “YotaPhone 2” を検索してみる 4/8 現在で最安が 179.99 ドルに値上がっていた…なにこれひどい。僅か一カ月で 60 ドルも値上がるとはねぇ…。まあ、その間に 5 円も円高ドル安になっているけど。それを勘定に入れても 6,000 円くらい上がったことになるね。 |
このスマホは両面を使うことになるので、ついでに 2.3 ドルの表裏スクリーン保護フィルムセットと、1.31 ドルの透明ポリウレタンバンパーも買う。そして、どうせ標準添付の充電器の電源端子は中国でよくある丸ピンだろうから、日本のコンセント形状に対応する 8.58 ドルの Quick Charge 3.0 USB 充電器も買ってみた。あと、両画面スマホなのに Qi 充電、ドコモでいうところの「おくだけ充電」にも対応しているので、14.99 ドルの 15W 対応 Qi 充電器も買っといた。やっす――――い!!
Qi 15W 急速ワイヤレス充電器 2017/5/1 追記: もう一台買ってみた。パチモンにも出来のいいパチモンと悪いパチモンがあることが判明。パッド表面や底面裏のラベル、ボディの背面に SAMSUNG ロゴがあるものがよいパチモン。無いのはクソパチモン。クソパチモンはボディの白色が若干青っぽく、プラスチックも安っぽい。裏面の放熱穴も装飾が簡略化されている。ちゃんと動けばそれでも問題ないのだが、残念なことに充電可能位置がよいパチモンより 5mm 以上上方にあり、置いても反応しないスマホが多い。又、スマホの重力を支える下部L字部の作りが甘く、パッドからずり落ちやすい。厚いパンツを貫通して充電する能力は、よいパチモンと同等なのだが…。 |
二週間ぐらいで届いた。運送事故なし。破損なし。よっしゃー!! スマホの裏面には地球の画像に「您好! 我是 YotaPhone」(ニンハオ! ワタシ YotaPhone いうアルヨ) の文字が! これ、製品保護用のフィルムに印刷されているのではなく、電子ペーパーに表示されてるの。フィルム自体は透明なんだ。一旦表示させれば電気要らずで表示し続けられる電子ペーパーの利点がこんなところにも。
しかも、付属充電器の端子は中国で一般的な丸ピンではなく、平刃仕様だった。いつの間にか仕様変更があったようだ。これなら形状変換アダプタ―なしに日本でも使える。これは嬉しい誤算だ。充電器はロシアセンス…かどうか知らんが、質感はマットで、そこらのプラスチッキーな奴らとは別格でカッコいい。充電時には YOTAPHONE ロゴが光る。
さて、この色んなものが安い AliExpress ってのは、例えればあらゆる方面のサービス品質を酷くした世界向け楽天市場 超適当版だ。万円単位の買い物はちょっと緊張するし、買ったものと仕様が違うだとか、「その程度の軽微な」トラブルなんて日常茶飯事。しかも、Amazon みたいに電話やチャットで速攻返金とはならず、まず店と交渉。英語のみ。交渉が不発なら、証拠の開封動画などを本部に突き付けたりして長い期間かけて調停してもらう紛争処理をするか、諦めて金を捨てることとなる。そんなわけで、ご利用は自己責任でヨロシク。
この記事を書いている 2017年3月末時点でヤフオクを覗いたところ、長期保管品と思われる YotaPhone2 が安く出ていたので、製造時期が気にならなければそっちでもいいかも。
日本に溶け込む変態
さてと。当然、届くなり速攻ごにょごにょして、ロシア版公式最新ファームウェア + 肝心要の日本広域 LTE Band 1 に対応させた。更に深くゴリゴリして、ドコモプラスエリアにもばっちり対応させた。
Yota 特製アプリ以外は普通のアンドロイドなんで、日本語対応も問題ない。特製アプリは公式販売先以外の言語では全て英語表示になるので、キリル文字なんてウワァァァンヽ(`Д´)ノ くらいしか読めないよウワーン!! などということもない。OS は標準が Android 4.4.3 (KitKat)。最新公式でも 5.0 (Lollipop) と、ちと古い。だがロシア版は近々 6.0 (Marshmallow) にも対応されそうなので、 更新すれば 6.0 (Marshmallow) になる。二年前の機種とはいえハイエンド。まだまだ戦えるぜ!!
ところで、記者は今まで 2012 年発売のギャラクチョン(docomo SC-06D / Galaxy SIII) を頑張って使っていた。調べているうちにわかったのだが、電波が合わなくて使えないどころか、ごにょごにょした結果、ギャラクチョンより掴める電波が増えていたw
ほんとに拾える電波増えてるん? 気のせいじゃねえの? という疑問があるだろうが、そこらへんは抜かりなく検証した。その時の様子は別記事の、【YotaPhone2】ドコモプラスエリアと LTE Band 1 が本当に使える? ソフトバンクは?【変態検証】 で…。
YotaPhone2 の裏面は一見、電話屋に並んでいるモックアップ (実物大模型) のようだ。それ程、電子ペーパーの表示は印刷物に近く、美しい。更に裏面は全面艶消し仕上げになっていて、これがまたとてもイイ。しかし、このまま使うとキズが入って泣くのがオチなので、フィルムを貼ることにする。
…しかし、背面にフィルムを貼ると、折角いい感じに艶消し加工されているのがテカテカのツルッツルになってしまい、ちょっと (´・ω・`)ショボーン な感じである。あと、買ったフィルムが劣化しているのか、それとも元々品質がクソなのか知らんが、見た目ピッタリ密着していないように見える。なんとなくレンズに生えるカビのようで、汚れていないのに汚れている感がイマイチだ。→ 二週間くらいで落ち着いて綺麗になった。裏面の艶消し表面加工にフィルムが馴染むまで時間が掛かるようだ。 更に、写真でもわかるくらい気泡がかなり入っちまってヘコんでいたが、数日で勝手に全部消えたので、それはありがたかった。尚、表側はフィルム…ではなくプラ板で、こちらはしっとりと貼り付き、とても綺麗だ。それだけに、裏面の仕上がりが残念でならない。別のフィルムセット買ってみようかなあ…艶消しだといいなあ…と、260 円の製品に愚痴ってみる。
バンパーもとりつけた。なんとなく画面上部の辺り、水平が出ていない気がするが、150 円だしお値段以上、上出来である。尚、バンパーは必須だ。というのも、裏面の電子ペーパー側は普通のスマホのように丸みを帯びているので、フィルムを貼るだけだと、どうしても使っているうちに端が剥がれてしまう。
本体サイズは、今まで使っていたギャラクチョンとほぼ同じ。若干縦方向に長いくらいで、記者の小さい手でもまだ頑張れる。
厚さもほぼ同じで違和感はない。この厚さで両面画面なのだからすごいね。ただ、ギャラクチョンのように電池を自分で交換することはできない。
デキる変態エージェント
さて、いよいよロシア野郎がどれだけ役立つのか紹介していくぜ。まず、こいつを見てくれ。電子ペーパーを制御する YotaHub という専用アプリから、電子ペーパーに専用ウィジェットを配置できるんだ。ウィジェットを配置するパネルは何枚も設定でき、スワイプで切り替えられる。記者は普段使いのパネルに上から、時計、次のスケジュール、通知、アプリローンチャーを置いている。
これなら、忙しい時に 「とくとく~」だの、「どっかの芸人がツイートしくさりました!!」 だの、「借金を帳消しに~」 などという、一切記者を利しない邪魔者が見えたら、スマホに手を伸ばすことなくスルーできる。ああ、ありがたや…まったく! 借金なんぞないわヴォケが!! そんなことより、この悪徳 FX 業者共に盗られた 500 万 を取り戻してくれよw
さて。正直スケジュールは数件先まで表示してくれるとありがたいのだが、このように常時表示されているというだけでとても便利だ。電子ペーパーの特性で、電気が要るのは画面を更新する時だけなので、絵が動き続けでもしない限りは、ずっと表示されていても電池がドカスカ減ることはない。記者の使い方だと二日くらい余裕で持つ。
便利なのはいいが、よそからも情報が丸見えなので、漏れるとまずい情報が表示されないように気をつけねばならないね。席を離れるときは必ずスマホを持っていく、持ち運ぶときはもし紛失した時のために YotaCover (早い話、壁紙だけ表示) に切り替えてから運ぶ、スケジュールは自分にしかわからないような書き方をするなど、セキュリティに気を付けよう。
使う人によっては、大っぴらにできないあの子とのメールや SNS は、普段使いとは別アカウントにして、尚且つ通知対象から外す設定にするなど、細心の注意が必要だ! フフ♥
最近はあまり使われなくなってきたが、電話番号だけしか知らない相手に送れたり、サービスの本人認証ではまだ現役で活躍する SMS は、着信するとこんな感じに豪快に見せびらかしてくれるぞ!! やましい場合は大ピンチだな。
さてと…。次のスケジュールが近づくと、音とともに画面が切り替わり教えてくれる。
予定時刻になると、その旨表示される。現在主流の方式の電子ペーパーの弱点は、画像を書き換えても残像が残るということだ。残像を消すためにはリフレッシュという動作をさせる必要がある。しかし、特に中間色を使っている場合では明らかに人間が認識できる程の時間がかかり、画面のちらつきが目障りなので、ちょっとした書き換えではいちいちリフレッシュしないようにしているようだ。この残像、おっさんの記者としては、昔のうどん自動販売機の待ち時間表示のようで割と好きだ。
Android 6.0 (Marshmallow) の最新版では、いちいちカウントが書き換わる度にリフレッシュされるようになり、この写真のような派手な残像はなくなった…が、そのリフレッシュの白黒反転が激しくうざい。記者的には残像のほうがずっとよかった。 |
同じように、電話を逃したりした時も画面いっぱいに激しく主張して教えてくれる。気づかないほうが難しいだろう。
ウィジェットでもお知らせできる。
その代わり、このスマホには通知 LED がない。あれは、なかなか寝付けなくて困っている時に点滅されると激しく鬱陶しいので、不眠気味な時には嬉しいかもしれない。
実用的な場面はこれだけではない。出先で地図や乗換案内を見たかったりする時は、予めメイン画面に映したものを電子ペーパー側に送って表示させたままにしておけば、鳥頭で覚えておけず何度も何度も見直す記者のようなバカにはとても助かる。この操作もスワイプ一発でできる。実際どんなものかは後ほど動画で紹介しよう。
その場で表示させずに、スクリーンショットとして溜め込んでおき、その中から選んで表示させることも可能だ。ちなみに、音量下+電源ボタンの長押しで有機 EL パネル側のスクリーンショットを、音量上+電源ボタンの長押しで電子ペーパー側のスクリーンショットを撮ることができる。
上のほうで、予定を数件表示できるウィジェットがあれば…と愚痴ったが、そんな要望にはスケジュールアプリの画面をそのまま YotaSnap するか、YotaCover にしてしまえば解決なので、実はそれほど困らないのだ。
一つ不満といえば…ロシア臭が感じられないところだ。二画面あるものの、見た目普通にスマホである。怪しくもなんともない。Android の言語設定を日本語にしてしまえば、もう自分から言わなければ絶対に誰もロシアモンだとは気づかない。例えば本体裏面のシルク印刷が YOTAPHONE でなく ЁТАПХОНЕ などとキリル文字で表記されていれば、ちょっと東側っぽいのだが…まあ、そんなものを求めるのは変態の記者くらいかもしれないが。
普段使うアプリの内ではただ一つ、電話画面だけがロシアな面影がある。これは言語設定を日本語にしていてもこうなる。だが、ここだけなのだ。ロシアっぽいのは。
…いや、もう一つロシアっぽいというか、海外っぽい点があった。カメラのフラッシュ LED の色温度が低いのだ。日本人は寒色系の青っぽい白色が大好きな民族で、町中の街灯もそんな色だが、海外へ行くとそうでもない。中国などは黄色に近い街灯が主体だったりする。YotaPhone2 の LED はかなり赤色側に寄った暖色系の白なので、日本人の感覚では違和感があるかもしれない。記者の YotaPhone がおかしいわけじゃないぞ。LED がついている背面パネルをぶっ壊してしまい、ユニットごと交換した後も同じ暖色だったからな。
超便利だが、変態=万能ではない
ここで一つお断りしておくと、基本的に電子ペーパー画面は専用アプリや専用ウィジェットで使うもので、有機 EL のメイン画面とは系統が切り離されている格好だ。文字入力も電子ペーパー専用品が必要で、例えば YotaNote という電子ペーパー専用アプリでは、日本語を入力できない。YotaPhone2 は日本向けに販売されているものではないので、これは仕方がない。
だが、YotaMirror という機能がある。これはメイン画面をそのままクローンとして電子ペーパーに表示するものだ。この状態であればメイン画面での動作と全く同じなので、日本語入力も問題ない。
とはいえ、電子ペーパーは画面書き換えの反応が遅く、メイン画面に比べて動きは随分ともっさりする。又、動きのある映像やスクロール表示への対応、前述の残像消去問題を軽減するため、YotaMirror 動作時はリフレッシュに時間のかかる中間色は一切使用されず、白と黒のドットのみで表現される。中間色はタイリングによる疑似表現 (誤差拡散法) で、アンチエイリアスもかからず、画像も文字もお世辞にも綺麗とは言えない。現在では使用頻度がめっきり減ったファックスで伝送された書類のような見た目だ。有機 EL パネルの解像度がフルハイビジョンなのに対し、電子ペーパーは縦横ともその半分なこともあり、YotaMirror はメイン画面の代わりに常用できるものではない。
さて、電子ペーパーといえば、その視認性から屋外で本を読むのに役立ちそうだが、前述の通り YotaMirror モードでは中間色が落とされてジャギーが目立つため、正直あまり読む気になれない。クローン画面ではなく、YotaReader という電子ペーパー画面専用のドキュメントリーダーであれば、下の写真のように滑らかな文字で、挿絵の中間色も綺麗に表示され、それこそ印刷物のような読み心地なのだが……このリーダーは縦書き表示に非対応という、日本人としては致命的な問題があるのだ。ロシア欧州中東はそれでいいとしても、中国人は縦書きなくて困らないのん? と思ったら、中国大陸では既に縦書き文書は骨董品扱いの模様。まったく…てめえらの文化をぽいぽい捨てやがってからに!!
Android 6.0 (Marshmallow) にアップデートされてから YotaMirror モードの画質が向上して見やすくなった。また、最近知ったのだが、設定ファイルをぶちこむことで、アプリごとに電子ペーパーの表示設定を細かく変えることができ、電子ペーパー用でない普通の地図アプリや PDF リーダー、電子ブックリーダーを超綺麗に表示できた!! この調整後の美麗画面なら十分電子ブックリーダーとしても使う気になるぜ!! 設定方法は後日報告するぜ。私用で試験が近いので、6月に入ってからね。 |
しかし、動作もっさりで映像も綺麗とはいえないクローン表示モードが非常に有効な時がある。強い太陽光の下でアプリを使いたい時だ。有機 EL パネルを最大輝度にしても全然見えない真夏の炎天下。そのような場面では役に立つだろう。
…って、そこまでして屋外でアプリ使いたい時なんてあるのか? 日陰か屋内に行ってメイン画面で使えよ、と思うだろう。記者も思ったさ。だがしかし!! 記者は一つ有用な使い方を見つけてしまったのだよ。
それは Coke On だ。こいつはコカ・コーラの自販機と通信するアプリなので、必然的に屋外で使うことになる。しかし、おてんとさまがいると、輝度最大でも画面がよく見えず、タップしたい「スタンプ/チケット」ボタンが表示されているであろうあたりを適当にタップするしかない。
これが電子ペーパー側なら、突き刺すような真夏の太陽でもくっきりはっきり見えるんだぜ!!
ちなみに、本来の映像はコレ。
そうだ。使っていて一つ問題を見つけた。この変態スマホは今裏表どちらの画面が使われているのか、使いたそうにしているのかを自動で判断してくれるのだが、たまーに間違えてくれるようだ。有機 EL スクリーンを使おうとロック解除操作をしても点かずに、電子ペーパー画面が反応してしまうことがある。この場合は有機 EL スクリーン側にある明るさセンサー/近接センサーに光を当てて (明るくして) やると良いようだ。→ 違ったので訂正。電子ペーパー側を天井に向けて一呼吸置いてから電源ボタンを押すとよい。どうやらセンサーで天地を確認して、空を向いている側のパネルが使われているパネルと判断してそちらをアクティブにするようだ。なので、寝っ転がっていると誤認識する。
というのも、この誤認識は記者宅では寝る前にベッドでスマホを使おうとするとき、つまり暗闇で有機 EL パネルを起動しようとすると確実に起こるからだ。暗闇ではどちらの面が使われるのか判断できないのだろう。尤も、記者が部屋を完全に暗闇にしてしまうからであって、ベッドライトでもあれば大丈夫なのかもしれない。
変態は縛られない
ケーブルに縛られないスマホのワイヤレス充電は Qi (チー) という規格に準拠する。ドコモでは「おくだけ充電」とか呼んでいる。しかし、日本ではあまり流行らないね、非接触充電。充電パッドに置く位置がズレてると失敗したりするし、充電中は発熱してなんとなく嫌だし、充電速度は有線より遅いしと、日本人の性格にはちょっと合わないのかもしれない。
海外では Qi 充電は結構普及しているらしく、この YotaPhone 2 も対応している。折角なので試してみた。
充電はパッドに電子ペーパー面を合わせる。つまり、残念ながら充電中は電子ペーパーを見ることができないのだ。流石に変態といえども、有機 EL スクリーンを磁束で貫いての充電はできなかったか。残念…って、電子ペーパーは貫通していいのかいね?
偽物なオイニーが漂う、自称 SAMSUNG 急速充電対応15W ワイヤレス充電パッドも使ってみる。こいつはパートナーを選ぶクセのある奴だ。写真の QC 3.0 USB 充電器に繋ぐと問題なく動くが、その上にある普通のコンセント付 2A 対応 USB 充電器に繋ぐとまともに動作しなかった。しかし、バンパーを着た YotaPhone2 は勿論、厚さ 3mm 以上もある皮カバーを着ている Nexus 7 でもパッドに置いた時の認識がよく、脱がせなくてもちゃんと充電できるという、違う方面で尖ったオンリーワンな奴だったので許すw
電池を空にした状態から充電完了!! 三時間で満充電となった。記者的には満足だ。ちなみに、YotaPhone2 の電池容量は 2,500mAh だ。
満充電から丸一日経過後。あくまで記者の使い方に於いてはだが、 バッテリーは 30% 弱しか減っていない。
変態の誘い
じゃあ、実際にどのようにこの YotaPhone 2 が動くか見ていただこう。この動画を見たら読者もこの変態スマホを欲しくなってしまうかもしれない。もしそうなったなら、記者としてはとても嬉しい。
一つ注意だ。記者としては、この手の海外スマホのテストには、通信をするために設定すべき APN 情報が公開されている ドコモ系 MVNO (格安 SIM)、或いはワイモバイル (ソフトバンク系) を強くお勧めする。
最近、日本通信が b-mobile S というソフトバンク系の MVNO を始めたので期待したが、SIM ロックのかかったソフバンの iPhone / iPad 利用者だけを対象としている模様。加えて今はまだ音声通話と SMS には非対応だという。
au と au 系の MVNO は完全アウト。3G 電波規格そのものが YotaPhone2 と違うのでどうあっても使えない。通話ができず、電話として用をなさない。
格安でない純正のドコモはいけるとは思うが、契約プランに合った正しい APN 情報 を…これは非公開の情報なので、ネットから探し出して設定してやらないとならない。
純正のソフトバンクはできたりできなかったりするようで、iPhone 用 SIM はまだいける模様。Android 用 SIM は IMEI (端末固有番号) がソフバンと正規に契約したスマホと異なると通信させないように仕掛けられてきているようだ。
現在のドコモやソフバンの純正 SIM と、設定すべき APN の関係は詳しくないが、昔は誤ったプランの APN を設定してしまうとパケット定額が効かなくなり、請求が青天井のいわゆる「パケ死」が発生する可能性があった。一万数千円のスマホで、月の通信料が二十万になりましたではシャレにならないので、キャリア純正 SIM で試す場合は十分注意してくれ。
あと、YotaPhone2 に適合する SIM カードのサイズは nano だ。大きいものはぶった切らなくてはならないので、始めから nano SIM を選択するといいだろう。小さい分には数百円のアダプターでどんなサイズにも変換できる。
もう一つ重要な点は、購入すべき YotaPhone2 のモデル番号は、中国市場向けの YD206 一択ということだ。国際版の YD201 では、ごにょごにょしても無線ハードウェア的に日本広域で主流の LTE Band 1 電波を拾うことはできない。カッコいい白色ボディは YD201 モデルしかなく、黒色ボディ以外の選択肢がないのは悲しいところだが…。
最後に、YotaPhone2 のモデルの違いを出しておこう。重要なところは赤字で示しておいた。
記者はドコモ MVNO で検証しているので、記事の内容もドコモ系に偏っているが、ソフバン系 SIM でもいけるだろう…寧ろ、厄介な 3G Band 6 (ドコモプラスエリア) の覚醒作業が不要なので、ドコモ系よりかなり敷居が低い。この辺りの話は、別記事の 【YotaPhone2】ドコモプラスエリアと LTE Band 1 が本当に使える? ソフトバンクは?【変態検証】 を見てくれ。
じゃ、変態道への入門を待っているぞ!!
2017/4/2 追記:
遂に Android 6.0 (Marshmallow) への公式システムアップデートが来たぞ! 更新の様子や YotaPhone2 独自の機能追加の内容は別記事の 【YotaPhone2】マシュマロの春が来た【6.0 アップデート】 で報告するぜ!!
日本語が含まれないコメントは無視されますのでご注意ください。 (スパム対策)