別記事で、水耕栽培の実験をしているんだけど、毎週液肥を交換しないとね…おっ、また余計なこと思いついたぞ!!
倒れていく戦士たち |
なんでこんなことに? |
戦士の反撃 |
水槽の水と液肥の違い |
ヤク漬け開始 (1日目) |
裏切られた期待 (8日目) |
汚物化 (14日目) |
改革の刻 (21日目) |
改革を推進せよ (28日目) |
空っぽで真っ白だ (29日目) |
倒れていく戦士たち
これは…かつて、平和だったころの我がアカヒレ帝国。左手前にカボンバの森、奥にはマツモの林がある。
アナカリスの森を創設する。重力を無視してあちらこちらへ凄まじい勢いで伸びる奴だった。
時は流れ…カボンバの森は溶け、倒れた。マツモの林は禿散り、そして腐っていった。
強靭で凄まじい成長力のアナカリス。帝国に残された最期の希望。
そして今、その最強最後の戦士、アナカリスですら成長をやめ、倒れようとしている。体中が藻に覆われ、かつての栄光は微塵も感じられない。
なんでこんなことに?
理由は複数あるとは思うが、主要因は水槽の水がアルカリ性に傾きすぎているからだと思われる。記者の水槽の pH は 8.0~9.0 だ。水槽は弱酸性(6.0)~中性(7.0)が望ましいとされている。
水草は弱酸性が好きな奴ばかりなので、水がアルカリに傾くと、水草は苦しくなり、アルカリ性が好きな藻類が優勢になる。
結果、戦士達は死に、割とアルカリ体質なアナカリスですら成長を止めてじっと耐えている間に、藻軍に体の表面を乗っ取られてしまったのだ。左下の小さい脇芽が本来の姿。毛などない…のだが、既に幼い芽にもうっすらと毛が生えてきている…。
戦士の反撃
ものぐさ記者が、一ヵ月ぶりに水槽を掃除して、水も換える。これが掃除前。き、きたねえ…ありとあらゆるものが苔軍に侵されている。記者の最大にして永遠の敵、外道サカマキガイが這いずり回ったおぞましい跡まで見える。
これが掃除後。おおおおお!! 綺麗だ…アナカリス以外は。まあ、藻や苔に侵されているとはいえ、別に水自体は緑なわけではなく、ピカピカなんよ。魚も海老も元気に暮らしているしな。豪快に水が入れ替わったことで、pH は 9.0 から 8.0 に下がった。
一週間して、pH 降下が効いたのかアナカリスの脇芽がちょこっと伸びていた。折しも、水耕栽培の野菜の液肥を交換したところ。俺は余計なことを思いついた。
水草を液肥にぶち込めば、かつてのように、凄まじい勢いで伸びるんじゃね?
水槽の水と液肥の違い
下の写真は水質を測った結果だ。全然違う。当たり前、片方は肥料だ。魚やエビをぶち込んだら、多分死ぬだろう。検査紙の左端が検出限界を振り切って豪快にピンクになっているほうが液肥だ。この試験紙一本で、六項目を一気に測ることができる割と便利なシロモノ。左から、硝酸塩濃度、亜硝酸塩濃度、GH、KH、pH、塩素濃度だ。まあ、pH と塩素濃度は使いもんにならんので、実質四項目なのだが。
この試験紙は便利ではあるが、pH は誤差が大きすぎて全くあてにならないので、pH 測定専用の液で測る。記者はパナソニックのアルカリイオン製水器用測定液を使っている。本来の用途が用途なので、添付の色判別シートがアルカリ側に偏っていて、数字の刻みも粗いのだが、とにかく安い。
液肥は上の写真左側の黄色い方、pH 6.0 で弱酸性だ。水槽は右側、水替え前の 9.0 よりは下がっているとはいえ 8.0 で、2.0 の差がある。水質がかなり急変することになるが、まあ、魚やエビではないので死にはしないだろう。というか、肥料の時点で水質の急変も糞もあったもんじゃないか。
ヤク漬け開始 (1日目 6月5日)
穢れの少ないアナカリスの脇芽を選び、白く濁った培養液にぶち込む。残念ながら、完全無垢な奴はいない。程度の差はあれ藻に侵されている。
照明直下の VIP 待遇とする。ドーピングにより、敵を打ち負かすことを期待しながら様子を見ていく。光の照射はこれまでと同じ一日六時間。
裏切られた期待 (8日目 6月12日)
液肥を交換する。戦士は新しい根も生えてきて、ドーピングの力によりめきめきと…伸びていない。1cm ちょいくらいは伸びているが。なんかこう、ぐわーっと伸びてくれることを期待したのだが。
葉にまとわりついている藻も成長している気がしないでもない。
汚物化 (14日目 6月18日)
ペットボトル全体が緑っぽくなっている。水草も、水槽にあった頃の部分に付いていた藻がかなり成長して、汚らしくなっている。
液肥交換ついでに、水草が痛むのを覚悟でジェット水流で洗浄。藻が付着していない、液肥内で成長した部分のみカットして戻す。
どうやら、液肥内で 3cm 以上は伸びたようだが…つまらん。成長速度は水槽の水と変わらん気がする。
改革の刻 (21日目 6月25日)
一週間でグリーンウォーターになってきてるな。肝心の水草は伸びてはいるんだが、なんかこう…相変わらずつまらん。つまらんまま記事が終わるのは許されない。最悪でも自爆する必要がある。
衰えた帝国を甦らすためには改革が必要だ。つまり、蔓延るパナマや朝鮮禿ネズミのような腐った上級国民共をぶちこ…いや、革命でなく穏便に改革で…。
よし、大胆な規制緩和でドーピングだ!! 水耕栽培では 1000倍に薄めて使用しろとの説明がある微粉ハイポネックス。勝手に規制緩和で濃度上昇、一気に四倍濃度の 250倍で GO!!
改革を推進せよ (28日目 7月2日)
伸びたが。結構伸びたがね。やはり、つまらんのだよ、君ぃ…。先週の写真と差がよくわからんではないかね。
気合が足りん!! 10 倍濃度、 100 倍希釈のハイポネックスを喰らえ!!
空っぽで真っ白だ (29日目 7月3日)
刺激がきつすぎたのか、濃度を10倍にするため、水量が 250ml から 100ml に激減しているのに、室温三十数℃の猛暑+LED 照明の熱を喰らったからなのかわからんが、
死んだ。
水を足して液肥を薄め、光を当てても、最早ピクリとも気泡が立たない。完全に空っぽで真っ白だ…。
終わった…クソつまらないオチで…すまぬ…すまぬ……。
…かくして、アナカリスの戦士は倒れた。水槽内に残る者たちも風前の灯火。アカヒレ帝国が完全に敵方の手に落ちてしまうのも、もうそう遠くはないであろう。
以後、随時追加していく。
…ことはもうないと思う。
わざとだろうけど、あまりの馬鹿さに笑った
ありがとうございます。
液肥濃くしたら死ぬかなーと思ったら、本当に死んでしまうという…。
一発モノのはずのこの企画でしたが、
アナカリスはうちの水槽の水が嫌いな様子で、
アナカリスのくせに何か月たっても全く伸びないので、
本気で液肥培養実験しようかと考え中…。
アナカリスが何故か枯れてしまうので検索していたらたどり着きました。
最後のオチに笑いましたww
巷ではアナカリスは勝手に伸びまくると言われているんですけどねえ…。
うちは最初だけやたらと伸びまくりましたが、魚にとって水が安定してからは
枯れはしないがほんとに全く伸びないという状態です。
水と相性が悪いのでしょうが、なかなか難しいものですね。
濃厚液肥で真っ白に枯らしてしまった後、もう一年近く
うちの水槽には生き残りの 2cm くらいのアナカリスのかけらが数個あるだけです。
ずーっと 2cm のままではあまりにも寂しいので、
液肥ドーピング、今年もやるかもしれませんw