英語の訛りとはどんなものか? 実例は? 聞き取る方法は?


おらが発音、↓なま↑ってる↑?

この日本ですら、北から南まで方言や訛りがあるわけだから、英語にも当然訛りがあるのはわかるけど、実際の所どんなもんかはよくわからんよね。ってことで、わかりやすい訛りの実例と聞き取り方を軽く教えるぞ。

訛りってのもいくつもあるんだけどね

二重母音が消滅して伸びちゃう南部訛り (I’m アイム が アーム) だとか、そういうのは、まあ推測の範囲内だと思うんだよね。だから、英語ネイティブでない我々には、たとえそれが「訛り」だとは認識できなくても、適当に聞き取る。

が。ですが。ソーナンスけど。

一体何言ってんだよ、お前!!

訛り方を知らないと、何言ってんだかわからない類の訛りがあるので紹介しておこう。こんなことを解説するのは、別記事の 英会話教材の聞き流し? 英会話教室? → 金をドブに捨てる前にこれを試せ! で、ポケモン北米版 (Pokémon) を紹介したからなんだね。

子供向けアニメなんだが、主要登場人物の中に訛り言葉を使いまくる奴がいるんだ。

ニャース、お前だよ、お前!!

ブルックリン訛りとは

まず、以下の音声を聞いてみてくれ。とても簡単な文だ。

なんと聞こえただろうか。カタカナでは表現しにくいが、

ソウ アイ ロインド トゥ ウォーク ライク ア ポイスン。ア ウェイド ポイスン バラ ポイスン。

のように聞こえただろうか。

「バラ」は “but a” が繋がったものとして、他のは一体なんだ?

答えは…ちょっと下のほうへスクロールして進んでくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答え: So, I learned to walk like a person – a weird person, but a person.

(そんなわけで、ニャーは人のように立って歩く訓練をしたのニャ。変な感じだけど、人間は人間ニャ。)

ファッ!? What!? 種明かしはこうだ。

  1. learned (ラーンド) → ar が oi に変化 → leoined (ロインド)
  2. person (パースン) → er が oi に変化 → poison (ポイスン)
  3. weird (ウィアード) → r が脱落 → weid (ウェイド)

こういうわけだ。3. はどこ由来かよくわからんが、r が抜け落ちる地域はある。1. と 2. はブルックリン訛りというもので、こんな法則がある。

  • ar, er, ir, or, ur → 全部 oi に変わる

さあ、これで君もブルックリン訛りマスターだ。Meowth (ニャース) が何を言っているのかもう理解できるはずだ。

次の音声を聞いてくれ。場面が分かると聞きとりやすい。ここでは、Meowth が、猫ポケモンでありながら人の言葉を話そうとアルファベットを勉強していた昔の自分を回想している。”R” で始まる単語を発声しているシーンだ。

答えは、またちょっと下のほうで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答え: “R” is for ro-ro-rocket. If that hadn’t been the first word I understood.

(「R」はロ…ロ…ロケット。ニャーが初めて理解した言葉が「ロケット」でなかったら、ニャーは今頃どうなっていたのかニャ。)

聞き取れただろうか。訛り法則により、first → foist, word → woid と発音が変化しているだけで、至極単純な文なのだ。

上記のセリフは、「Go West, Young Meowth」という回で出てくる。

内容的には、前回の記事 で紹介した Pikachu’s good bye の回より全体的に難度が高くなっているのに加え、Pokémon の登場人物の中でも聞き取りづらい発音のニャースが主人公の回なので、まあ聞こえなくてもともとくらいの気持ちで、以下の点を頭に置いて聞いてみてくれ。

  • 固有名詞: Cleavon Spielbunk … クリーボン・シュピールバンク…まあ、アレだ…あの映画監督。 Persian … ペルシアン(猫ポケモンの種類。模様のない豹っぽい奴)。Meowzie … ミャウズィー (Meowth が好きな女の子の名前)
  • 難しい単語: blockbuster (ブロックバスター) … 大ヒット作。burglar (バーグラー) … コソ泥。mangy (メインジー) … 汚らしくみすぼらしい。moocher (ムーチャー) … タダで物をせしめよう、せびろうとする奴。poopsie woopsie (プープスィーウープスィー) … 「可愛い子」のようなニュアンスの呼びかけ。get a word in edgewise … 口を挟めない。recite (リサイト) … 朗読する。illustrious (イラストリアス) … 著名で輝かしい。bum (バム) … 浮浪者。scruffy (スクラフィー) … 薄汚い
  • freak (フリーク) という単語が、「変人」という意味と、「マブダチ」のようなニュアンスの二種類で使われている。
  • 窃盗団と話す時の Meowth の言葉が俗っぽい。you → ya、isn’t → ain’t、Hi, buddy → Hiya, bud、getting / thinking → gettin’ / thinkin’ など。

 

 

この一話を通した台本 が置いてあるサイトがあった。参考にしてくれ。

それじゃ、ぼちぼちのんびり外国語を楽しんでくれよな!

 

…ああ、記事の冒頭で軽く触れた「南部訛り」については、下の動画 Holy Matrimony で。James (コジロー) のママンが喋るぞ。


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