【海外】旅行や出張に便利な USB 充電器付き電源タップ【国内】


ホテルでよく困るのが、ベッド脇の壁コンセント。ゴロゴロしながらノート PC を使いたい、スマホとタブレットの充電もしたい。備え付けのベッドライトも使いたい。でもコンセントが足りない!! 延長コードとか荷物になるのヤダ!!

世界中で使える USB 充電器付き電源タップを探せ!!

普通のコード付きのテーブルタップに USB 充電器が内蔵されているタイプはよくあるんだけど、コード部が荷物になるから嫌なんだよね。しかも、記者は時折海外に数カ月滞在することがあるので、荷物は徹底的に減らしたい。ということで、コンセントに直接刺さるやつが欲しかった。

思ったより、なかなかないもんだ。

USB 充電器付きの直刺し形状の製品自体は結構あるのだが、スルー出力が一つしかないものが多い。つまり、コンセントの数を減らさずに USB 充電器を兼ねるものはあるのだが、コンセントの数を増やせない。記者的にそれは困る。

ベッド脇の壁コンセントが一口しかない時、ノート PC とベッドライトを使いつつ、スマホやタブレット、Nintendo DS を充電できない。ライトを犠牲にするか、充電器をベッドから遠い別のコンセントに繋ぐ羽目になる。壁コンセントが二口以上あったり、ベッド両サイドにある時は良いのだがね。まあ、海外だと往々にして、あってもゆるゆるで危険すぎだとか、そもそも壊れていたりするんだが。

見つけたぜ

朝日電器(ELPA) の AC-US22B だ。コンセントを二つに増やしつつ、モバイル機器を二台充電できる。残念なことに USB 出力は2ポート合計で 1,000mA (1A) と旧世代の製品なので、充電時間はかかる。まあ、記者は起床時に満充電になっていれば困らないので良しとする。プラグ部は回転できるが、かなり固めに作られているのでグラグラしなくてよろしい。

注:

2016年7月現在、出力 2.1A 以上で急速充電対応のものや、公式に 100~240V 対応を謳っている、このレポ製品より高性能な製品が登場している。記者が良さそうだと感じたものを、記事最後の 一段上の性能を持つライバル達 で紹介しておく。最近はタブレットなど電池容量が大きいものが普及し、急速充電がないと厳しい状況も多々あるので、そちらを買ってみるのもいいだろう。…ただ、記者が実際に人柱となって、何年にも渡って長期間使用した実績がないので、使用感や耐久性などは不明だ。そこは了解してくれ。

しかし、問題が

裏面の刻印やパッケージの仕様を見てみる。AC 差込口は、定格 14A 100V / 合計 1,400W となっている。

海外のコンセントは 220V 以上の電圧が多い。ダメじゃん。

…なーんてな!!

本体裏の刻印をよく見てみる。PSE と JET の刻印が見える。まあ早い話、「日本の認証取りましたよ」ってことだな。日本でこの機器が刺さる形状のコンセント電圧は 100V 以外ありえない。当然、仕様は 100V だ。そもそも、パッケージ取説にも「必ず AC100V (50Hz/60Hz) でご使用ください」と書かれている。

ACUSB01

だがしかし!!

記者は、240V でもこのタップは使えると踏んだ。なぜなら…

わざわざ 100V などという、世界的にガラパゴスの電圧の日本の為だけに USB 充電器の回路設計をするわけがねえ!! 重さ大きさ的にトランス式変圧器内蔵ではありえないし、100~240V 対応になっているはずだ!!

実際に調べてみる

実は一発目に使う時に 220V の国に持って行って調べたんよ。テスターと、USB 端子の検電用にぶった切った USB ケーブルも持参でね。そこで記者的検査 OK だったので、実使用に踏み切ったってわけ。それからもう四年くらい経つ。その間に 220V の国、110V の国、127V の国で使用してきたので大丈夫だとは思うが、火が出ても記者は知らんので自己責任でな。

さて、今回この記事を書くにあたり、改めて調べてみた。日本の一般家庭に 240V なんぞないので、テストで繋ぐ先は、中国の豆乳メーカーを日本で使うために用意した単相三線式 200V コンセントだ。

ACUSB02

こんな感じでコンセント形状を変換して、200V も測れる激安ワットチェッカーを介して USB 充電器付き電源タップを繋いでみる。ワットチェッカーは、コンセント電圧が 201V であると言っている。USB 充電電源タップの出力コンセントにプローブを差し込んだ写真左のテスターが示すように、コンセント出力も 201V。この製品は変圧器ではなく、ただのタップなのでこれは当然だな。入力された 201V がそのまま分岐されて二口に増えるだけだ。この状態でここに100V しか対応していない日本の機器を繋ぐと一発で壊れる

ACUSB03

次に USB 出力を見てみよう。USB 端子に iPhone と、この写真を撮影している古い Android スマホを接続してみる。ワットチェッカーは、電流 83mA、消費電力 11.04W、力率 0.663 と言っている。

ACUSB05

201(V) × 0.083(A) × 0.663(PF) ≒ 11.06 (W) だな。

そんなわけで、USB 充電回路はユニバーサル電圧対応品だ。100V 超の電圧を印加しても正しく動作する。

懸念材料は

タップ内部の、壁コンからプラグを通じてタップ内に入った商用電源入力を二つに分岐する経路がどうなっているか気になるな。怪しい安物では、電気を通す板が妙に細かったり、接点板同士の接合に半田が使われていたりすることもあるようだ。

商用電源が流れる板に半田が使われているとなぜ好ましくないのかというと、電流の流し過ぎや接触不良等、何かの原因で発熱した際に半田が溶けてしまう可能性があるからだ。溶けた半田がどこに流れるのかわからない。100V ~ 240V が流れている回路がショートしたら…結構怖いぞ。

しかし、内部を確認するにはタップを分解しなくてはならない。見たところ簡単に開くようには見えず、殻を割って破壊するしかなさそうだ。流石に記事の為に犠牲にする覚悟…と金はない。

まあ、曲がりなりにも日本向け製品ですから、そこらへんはだいじょーぶでしょーと、朝日電器を信じることにしたわけだ。

プラグ形状の違いは頭に置いておこう

このレポの USB 充電器付き電源タップは日本国内向け製品なので、プラグは普通の平行平刃二枚、アース端子なしタイプだ。このプラグ形状は「A タイプ」と呼ばれる。記者が滞在する国々は、幸い殆どこの A タイプがそのまま刺さるように壁コンセント側が対応していたので、下の変換アダプタは持っていながら使ったことはないのだが、国や地域によっては刺さらないので、忘れずに荷物に入れておこう。特にヨーロッパ方面や香港マカオで役に立つだろう。

豆知識

最近のノート PC に付属する電源コードは大丈夫だと思うが、二重絶縁被覆になっていない昔ながらの電源コードは海外で使わないように。

ACUSB07

AC アダプター自体は世界中の電圧に対応していても、電源コードが二重被覆でない場合があるんだ。柔らかくて取り回しがしやすいからね。しかし、被覆が損傷すると即内部の銅線が露出するコードは、海外は電圧が高い分危険だ。高いものではないので、二重被覆コードに買い替えておこう。

Acer や DELL のノート PC は始めから二重被覆コードだが、アダプタがアース付きの三端子仕様なので、太くて長い扱いにくいコードだったりする。そんなときはコレで短くしておけばまだマシだろう。

一段上の性能を持つライバル達

記者がこのレポの製品を使い続けて数年。現在ではこれと比較しうる、性能が一段上の製品が登場した。ただ、実際に記者が人柱となって試したり、長期間の使用実績があるわけではないので、紹介に留める。

TOPLAND のこいつは、AC が三口、USB が二口ある。USB は 2.4A に対応しており、急速充電も可能だ。しかも、100V~240V 対応と謳われている。大きさから言って変圧器が入っているはずもないので、このレポ記事の ELPA 製品と同様、USB 充電器部は問題なくとも、240V を入れればそのままコンセント部には 240V が出ると思うが…いいのか? そこのところは。記者の知る限り、日本人はかなり電圧に疎いぞ。まあ、今使っているものが壊れたら試してみたい製品第一号だ。

この TOPLAND という会社は他にも、ACx4 USBx2 3.4A (2,138円) だとか、ACx2 USBx2 2.1A 雷ガード付き (1,236円) であるとか、何を思ったのか、 ウッドパネル ACx3 USBx2 2.4A (1,706円) という毛色の変わったものまでラインナップしている。よくわからんが応援したくなるメーカーだ。

2016/8/7 追記:

ACx4 USBx2 3.4A を買ってみた。レポは別記事の、【海外】大出力 3.4A USB 充電器付き電源タップで快適出張旅行【国内】 を見てくれ。

尚、ACx2 の雷ガード付きとウッドパネルはコンセントに刺しっぱなしでの完全固定使用を前提としているようで、プラグの首は回らなそうなので注意されたい。

さて、お次は、snoriginal とかいうところの製品だ。AC が二口、USB は片方が 2.1A、もう片方が 1A となっており急速充電も可能だ。これも、100V~240V 対応と謳われている …説明文をよく読むと、AC はやはり入力電圧そのままスルーで USB 充電部のみ 100V~240V 対応とのこと。なあなあ、電圧に疎い日本人に 100V-240V 対応って言って売って大丈夫か? (再) 一応、日本の機器繋いだら壊れるよとは書いてあるけどさ。

ちなみに、収納用の巾着袋が附属するようだ。何気にありがたいかも。

じゃ、快適な旅を!!


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