【YotaPhone2】国際版 YD201 と中国版 YD206 ラジオファームの違い検証


中国版モデルに国際版ファームウェアを焼くと Android 6.0 (Marshmallow) まで対応できる。しかし、無線制御部だけは中国版でないと、日本で受信できる電波が限られてしまい使いづらい。ほんと? ってことで、計測してみた。

はじめに
計測環境
ベースバンドバージョン
LTE Band 1 (2.1GHz)
LTE Band 3 (1.8, 1.7GHz)
LTE Band 41 (2.5GHz)
WCDMA Band 1 (2.1GHz)
WCDMA Band 2 (1.9GHz)
WCDMA Band 6 (800MHz)
WCDMA Band 8 (900MHz)
終わりに
はじめに

この記事では淡々と YotaPhone2 の国際版ラジオファームと中国版ラジオファームの電波の掴みの違いを検証していく。日本広域 LTE (Band 1, 2.1GHz) だとか、ドコモプラスエリア (WCDMA Band 6, 800MHz) への対応だとかその辺の話は姉妹記事の 【YotaPhone2】ドコモプラスエリアと LTE Band 1 が本当に使える? ソフトバンクは?【変態検証】 を見てくれ。

計測環境

YotaPhone2 中国版モデル (YD206) 本体に焼いた、Android 6.0.1 (Marshmallow) ロシア版公式を OS ベースとした。 ラジオファームのみロシア版と中国版を焼いて比較した。 計測アプリは Network Signal Guru を使用。(要 root、要 diag モード)

ベースバンド(ラジオ) バージョン
ベースバンドバージョン
ロシア版ラジオ中国版ラジオ
LTE Band 1 (2.1GHz)

中国版ラジオのみ対応。日本広域 LTE の電波なので、ドコモ/ソフトバンクどちらの使用でも、このバンドに対応していないとかなりきつい。

LTE Band 1 (2.1GHz) / docomo, SoftBank
ロシア版ラジオ中国版ラジオ
LTE Band 3 (1.8, 1.7GHz)

どちらのラジオでも対応。主にドコモの東名阪エリア。ソフトバンクでは 1.7GHz 帯で使用。

LTE Band 3 (1.8GHz, 1.7GHz) / docomo, SoftBank
ロシア版ラジオ中国版ラジオ
LTE Band 41 (2.5GHz)

中国版ラジオのみ対応。ソフトバンクの “4G” エリア (“4G LTE” エリアではない) 或いは UQ (WiMax2+)

LTE Band 41 (2.5GHz) / SoftBank, UQ
ロシア版ラジオ中国版ラジオ
WCDMA Band 1 (2.1GHz)

どちらのラジオでも対応。日本広域 WCDMA の電波。ドコモ/ソフトバンクどちらの使用でも対応必須。

WCDMA Band 1 (2.1GHz) / docomo, SoftBank
ロシア版ラジオ中国版ラジオ
WCDMA Band 2 (1.9GHz)

どちらのラジオでも対応。日本では PHS で使用しているため、携帯電話の電波はない。

WCDMA Band 2 (1.9GHz) / PHS
ロシア版ラジオ中国版ラジオ
WCDMA Band 6 (800MHz)

どちらのラジオでも対応するが、別途 EFS 領域の書き換えが必要。ドコモプラスエリア。

WCDMA Band 6 (800MHz) / docomo
ロシア版ラジオ中国版ラジオ
WCDMA Band 8 (900MHz)

どちらのラジオでも対応。ソフトバンクプラチナバンド

WCDMA Band 8 (900MHz) / SoftBank
ロシア版ラジオ中国版ラジオ
終わりに

公式最新の OS を使いつつ、電波は日本で受けられるようにと、基本はロシア版+ラジオだけ中国版のちゃんぽんファームウェアを作ってインストールするのが YotaPhone2 を日本でテストする上での定番なんだが、これだと Lollipop → Marshmallow のような大型 OTA アップデートが来た時に入らないんだよねえ…。

なので…

  1. 最初に中国版純正状態でラジオ部のイメージを dd コマンドでぶっこ抜いてとっておき、それを元にインストール可能な zip パッケージを作っておく。
  2. ワイプしてロシア版純正ファームを焼く。これも同様にラジオをぶっこぬいてパッケージを作っておく。
  3. そのまま純正ロシア版で一通り OTA アップデートが完了したら、先に作っておいた中国版ラジオパッケージをインストールして、ラジオだけ中国化する。
  4. その後もし OTA の導入に失敗することがあったら、ロシア版ラジオパッケージを焼いて (カスタムリカバリーを焼いているならこれも公式標準リカバリーに焼き戻して) から OTA 再トライ。終わったらまた中国版をぶっこむ。

こんな感じの方法のほうがいいかも。え? ラジオを実機からぶっこぬいたり、それをインストールパッケージ化するのがかったるい? じゃ、記者が作ったものを置いておくぜ。ついでにマシュマロ対応バージョンの各種ツールも置いておくぜ。

記者はウィルス仕込んだりバックドア仕込んだりする極悪キモオヤジじゃないよ!! と信じられる純朴な奴だけ、自己責任でつかってくれや。

  1. カスタムブートリカバリー TWRP for YotaPhone2 v5.0 (10.5MB)

twrp-yotaphone2-v5.0-isitanygood.img.zip

zip を解凍して twrp-yotaphone2-v5.0-isitanygood.img を取り出しておく。

音量下+電源ボタン長押しでダウンロードモードに入り、PC に接続する。

焼く場合:

fastboot flash recovery twrp-yotaphone2-v5.0-isitanygood.img

焼かないで起動:

fastboot boot twrp-yotaphone2-v5.0-isitanygood.img

2. 公式ロシア版 Lollipop ファームから抜き出した標準ブートリカバリ― (8.75MB)

YotaPhone2_recovery_YD201_5.0.0-RU1.1.124.zip

zip を解凍して recovery.img を取り出しておく。

音量下+電源ボタン長押し起動でダウンロードモードに入り、PC に接続する。

fastboot flash recovery recovery.img

3. 中国版ラジオファームを記者の実機から抜いてインストールパッケージ化したもの (32.6MB)

YotaPhone2_baseband_YD206_4.4.3-CN1.0.3.32a__S01_003_3034_CN1_M05.zip

YotaPhone2 を PC に繋ぎ、MTP モードで上記 zip を解凍せずコピーしておく。

音量上+電源長押し起動でブートリカバリーを起動し、Install する。

4. 同じくロシア版ラジオファームぶっこ抜きパッケージ化。中国版をインストールした後に元に戻したくなった時のために (33.3MB)

YotaPhone2_baseband_YD201_6.0.1-RU1.1.47__S01_003_4240_RU1_M05.zip

5. root 権限奪取ツール SuperSU v2.79-SR2

SR2-SuperSU-v2.79-SR2-20170103215521.zip

YotaPhone2 を PC に繋ぎ、MTP モードで上記 zip を解凍せずコピーしておく。

音量上+電源長押し起動でブートリカバリーを起動し、Install する。

6. 公式ファームウェアと YotaPhone Flasher

YotaDevices 社の公式 FTP サーバへ飛ぶぜ!!

 

そいじゃ、またな  ノシ


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