【リアル火事】天ぷら油火災に消火スプレーの威力は?人間の思考と行動は?【実例動画】


宣伝で消火スプレーの実演動画があるじゃない。消火器より手軽なヤツ。でも、実際出火した時ってどうなの? 使える? 消える? 使い勝手は? って気になるところを、火事の際の心理思考行動も含めて公開するぜ。

火柱を上げるコンロ
なんでこんなことに?
さて、どうしようか
消火スプレーの罠
消火開始!!
消火スプレーを買いなおす
みんな OEM なのかな?
火柱を上げるコンロ

まずはこの衝撃的な映像を見てくれ…激しくキタネエ。ちゃんと掃除しろよ。まったくどうしようもねえ奴だな…じゃなくて!!

いやあ、怖いね。火が小さかったので余裕ぶっこいて動画を撮影したりしているわけだが、一歩間違えば火災コースだね。

なんでこんなことに?

映像の最初、ガスコンロから黄色い炎が上がっている。ボロボロコンロがついにぶっ壊れたのか!? しかし、ガスのつまみは「止」になっている。

TMPR10

どうも、こういうことらしい。

  1. 天ぷら鍋に油が多すぎ
  2. 油の温度が高すぎ
  3. 食材投入。激しく気泡が出て油が溢れ、汁受けに入る
  4. 熱せられた汁受けで油が発火温度を超え、出火

ガスが異常燃焼しているわけではなく、油が燃えていたのだ。こうなると、コンロのSi センサーだのなんだのはクソの役にも立たない。

ここでの教訓は、「油の量は適量で、温度も適温で」だな。

さて、どうしようか

火を消さなければならないのだが、ここでの思考はこうだ。

  • 消火スプレーが買ってあったな…いや、液や油が飛び散って汚れるの嫌だし、あれ 3,000 円くらいしたよな…うーん、火が小さいし、最終手段で。
  • しかし、このままだと鍋が熱せられて、鍋の油も自然発火しかねないな…そうなったら、火柱は一気に天井まで上がる。ま、こんなこともあろうかと、べニアの天井板は石膏ボードに換えたから暫く持ちこたえられるぜ…って、そんなこと考えてる場合じゃねえ。うーん、どうすべきか。
  • 座布団でも被せて消すか?…いや、発火してるの鍋じゃなくて汁受けだし、座布団じゃ面積的に塞げないか。それに、鍋がバランス崩して倒れでもしたらそれこそ大惨事になりかねないな。
  • そういや、小麦粉ぶちまければ消えるんだっけ? …おい、小麦粉出せ、小麦粉!! …いや、まてよ、粉撒いたら爆発とかしたりしねえか? そもそもかなり大量に必要だろ。そんなにあるか?  いやいや、小麦粉じゃ辺りが汚れるじゃん。
  • 仕方ない。消火スプレー使うしかねえか…。

なんと、火が出ているというのに、辺りが汚れるのが嫌だとか、スプレー3,000 円もしただのとケチくさいことを考えていたのだ!!

火が大きければ躊躇なく消火スプレーをぶっ放したのだろうが、小さいことで余裕ぶっこいており、こともあろうに最優先すべき消火スプレー使用という候補を最終手段とする判断を下してしまう。あってはならないことだが、まあ、人間ってのはこんなもんかもしれん。

これが消火スプレーでなく、消火器であったなら、更に使用を躊躇していたであろうことは想像に難くない。普通の粉末タイプの消火器なら一度レバーをリリースすると部屋中が粉で覆われてしまい、掃除が大変だからだ。

消火スプレーの罠

一刻を争う状況で回り道をしてしまったものの、「消火スプレーを使って消火を試みる」という結論に至った。幸い、火は大きくなっていない。

消火スプレーはいつでも使えるように台所の入口の床に置いてある。拾い上げつつキャップを外して投げ捨て、火元へ戻る記者。

ここでアドバイスだ。消火グッズはコンロより奥に置いちゃあならねえぜ。肝心な時に火に阻まれて取れない可能性があるからな。

よし、ぶっ放すぜ!! 喰らええええぇぇぇっっッ…って、アレ?

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再現するとこんな状態のものを手に握りしめていたわけだが、「一体どうやって使うんだ、コレ。どっかにボタンでもあるのか…? 」 と、しばし考え込んでしまう。「やべえ、使い方わからん…。」

余裕ぶっこいてはいたが、やはり完全に平静を保ててはいなかったようだ。

種明かしは、こんなんでした。

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なんと、キャップを外したときにスプレーの噴射部品も道連れにしてしまい、投げ捨ててしまったという。

ないわー、それはないわーと思うだろうが、こうなったのは恐らく封印シールのせいだ。下の写真のキャップとボンベの境を見てくれ。黄色いシールで封印されている。無意識に小さい力で封印を破ろうとして、ボンベからキャップを引き抜くでなく、へし折るようにしてキャップを外したのだと思われる。その際、キャップの端にスプレー部品の底を引っ掛けてしまい、ボンベから抜けてしまったのだろう。

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ここは改善の余地ありだな。幸い、スプレー部品は床に転がっていたからよかったものの、キャップを外した衝撃でどこかに飛んで行ってしまったり、転がって冷蔵庫の下に入ってしまいでもしていたらマズイことになっていたかもしれない。

消火開始!!

ここでようやく記事冒頭の消火動画になるわけだ。動画を見て初めて気づいたことがあったのでまとめておく。

まず火元の汁受けに対して横からスプレーを試し打ちする。ここでも、奥に見える炊飯器やガスの元栓のほうを汚したくない、炊飯器を壊したくない心理が働いていて、それらに被害が少なくなる角度から打ち込んでいる。

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巨大な火柱が上がる。この時、記者は火が風圧で煽られて大きくなったのだと認識し、汁受けに噴射し続けているのだが、下の写真左側を見てもらいたい。一発目の試し打ちの時点で火元の汁受けは鎮火していたのだ。火柱が上がったのは、コンロ後方に油がこぼれていて、スプレーの圧力で飛んだ火が引火したのか、汁受けの油が後方に吹き飛ばされたのかわからないが、とにかく火元は一瞬で移動し拡大していたのだ。コワイネ。

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火元が移動したことは全く認識していなかったが、どうも汁受け付近に噴射しても火は消えそうもないことは悟った。そこで、あくまで炊飯器方面を気にしつつ炎の若干上方向から噴射してみた。すると、一気に火柱がおとなしくなった。

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無事鎮火。消火液噴射から約二秒間、一瞬の出来事だった。鎮火と同時に大量の湯気か煙かわからないものが発生する。が、換気扇の排気力を鬼強化していたこともあり、あっさりと静寂を取り戻す。

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ぶちまけた消火液は結構飛んでいたものの、掃除自体はさもなかった。ペーパータオルなんかでふきふきすれば OK だ。すぐとれるし、有害な成分は含まれていない。

厄介なのは煤。天ぷら油の炎からは、動画でも確認できるが、目に見えるレベルで煤が出ている。換気扇にかなり煤が付着してしまったので、取り外して掃除した。隅々まで油交じりの煤が回っており、綺麗にするのはちょっと大変だった。

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ちょうど老朽化した天井のべニアを石膏ボードに張り替えているところだったので、ボードの木っ端を切り貼りして汚い壁を隠してみる。余った壁紙を貼ってここだけ綺麗だ…油をガンガン浴びる壁紙がいつまで美観を保てるかは知らんw

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このヘンテコな換気扇の取り付けは別記事の 油べとつきサヨナラ? キッチン換気扇の鬼強化 で紹介している。正直、台所に取り付けると排気力がすごくて冬は寒い。塗装なんかで溶剤を使う部屋に取り付けると臭くなくていい感じらしいぜ。

消火スプレーを買いなおす

仕様では十数秒噴射できるはずなのでまだかなり液は残っているのだが、減ってしまったし、原則この手の製品は安全のためにも一回こっきりが鉄則だ。

今回、皮肉にもリアルで消火に役立つことを実証してしまったので買っておこう。

記者が今回使ったのは Blaze Buster (ブレイズバスター) という製品だったのだが…

もう売ってねえ模様 orz

この手の製品は移り変わりが激しくて困る。まあ、ブレイズバスターは Cold Fire (コールドファイヤー) という製品の OEM なんで、それでもいいのだが…アマゾン、2本セットばっかりだな。1本のはアホみたいに高いし。

しかも、アマゾンのレビューを見ると、消費期限切れたもんがどうたらこうたら…と、何やら不穏な様子。記者のブレイズバスターには、缶裏に 2020/07 と消費期限が刻印されているので、問題ないが…。

色々調べてみると、この消火液は四重の特殊なパウチでなんたらかんたらで、薬剤の劣化的な面で消費期限はないとのこと。強いて言えばボンベが錆びて腐ってきたら換えてねってことのようだ。

まあ、今回製品の消火能力は身をもって確認できたわけだが、キャップを外した際にスプレー噴射部品が抜けて飛んで行ってしまったアクシデントがあったこともあるし、試しに別の製品を買ってみることにする。

次回のリアル出火消火レビューはコレダ!! Block Shot (ブロックショット)

…うそうそ。この手の製品のリアルレビューをする日が再び来ないように、気を付けるよ。

ところで、消火スプレーをアマゾンや楽天で調べると、二種類に分かれるのに気づくかもしれない。

保管/使用温度が -5℃~100℃

  • ブロックショット
  • ファイヤーロックEX
  • コールドファイヤー

保管/使用可能温度が 0~40℃

  • ファイヤーロック NEXT
  • 直撃消火
  • スーパールームガード
  • ファイアーカット

-5℃~100℃ の製品が今回記者が使ったタイプのもので、車載も可。記者もダッシュボードに一本入れてある。入れっぱで数年経つが、爆発や液漏れなどはしていない。

0~40℃ のものは車載不可。記者はこのタイプの製品は持っていないが、1,000円以下のお手軽価格の製品もあるし、こっちも常備しておこうかなあ…。一本で消えなかった場合の予備として…いやいや、消火スプレー使い切って消えないような火は、避難して 119 番が正解だな。

それじゃ、おまえらもくれぐれも火には気を付けてくれよな!!

記者のように数千円ケチケチ根性や、ちょっとの汚れを気にしてスプレーの使用を躊躇しないようにな!!

そんなんで大炎上トリプルハッピネスしちまったら、マジでシャレにならんぜ!!

2017/01/29 追記:

みんな OEM なのかな?

注文しておいたブロックショットが届いたぜ。ブレイズバスターと並べてみる。

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んー、封印シールや缶のデザインからして、これもコールドファイヤーの OEM っぽいな。

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消費期限についてはこんな説明が。

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缶底には保証年月が印刷されている。基本は缶が朽ちるまで使えるが、期限として2023年5月までは保証するってことかな。説明書きには「濡れるようなところに置かないでね。もし錆がまわっちまったら保証期限に関係なく交換を勧めるぜ。」のようなことが書いてある。

今回の消火に活躍した右側のブレイズバスターは、購入から数年経ってちょっと錆が始まってるね。台所はどうしても湿気があるからなあ。

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ちょっと上のほうで紹介した、ファイヤーロック EX って製品も、写真を見る限り封印シール形状が同じように見える。保管/使用可能温度が -5~100℃ とされている製品は、みんなコールドファイヤーの OEM 品なのかもね。

今手に入る製品はみんな赤色系デザインで、ブレイズバスターのような青色デザインはないみたい。記者がブレイズバスターを選んだのは「青色だったから」という面も大きいんだよね。

だってさ、赤色だとさあ…いざという時にもしテンパると、「錯誤」が起こるかもって思ってさ。どんな錯誤かって…

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そこまで自分がテンパる状況は考えたくないが、誤って消火スプレーと思いこんで火元に殺虫剤をぶっぱなしでもしちまったら、消火どころかちょっとした火炎放射器になるからな。

まあ、記者は殺虫剤自体を台所に置かないようにしているけどね。可燃性ガス入ってるし、台所で殺虫剤使いたくないしね。

お前らも、万が一の時にポカしてしまう可能性をあらかじめ潰しておくよう、あれこれ考えてみてくれよな。

備えあれば患いなしだ!!


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