冷たいガラス窓をペアガラスもどきに ― 無断熱住宅を低断熱住宅に進化!


まえがき

我が家は昔の家なので断熱施工が全くありません。
窓の分厚いカーテンの下からガラス越しの冷気が出てきて窓際には座れたもんではないのです。

ならばというわけで、お手軽に断熱してみます。
第二回は窓ガラスの簡単ペアガラス施工です。

やめたほうがいいケース

いきなりでなんですが、猫等の小動物を飼っておられる御家庭や、やんちゃ盛りなお子さんがおられる御家庭にはこの方式は向かないと思います。

窓ガラスの室内側に薄い透明フィルムを貼り、フィルムとガラスの間に厚さ数ミリの空気層を抱えるペアガラス構造を作り出すことで断熱効果を得ています。フィルムですので尖ったもので引っかいたりすると恐らく裂けます。

ですのでそのような御家庭では、透明フィルム式より見栄えはかなり悪くなるものの、梱包プチプチタイプやプラダンタイプのものを施工されたほうがよいかと思います。

材料

窓ガラス透明断熱フィルム

ニトムズの E0590 というフィルムです。

警告: 品番だけは間違えるなよ?E0590 だからな? E1510 じゃないぞ。品番間違えて梱包のプチプチとか白いプラダンみたいなシートが大量に届いたりしたら泣けるぞ!

この製品は、鉄線入りの飛散防止ガラス窓には使えません。熱変化でガラスが割れてしまうことがあるとのことですので御注意下さい。

必要な工具

カッターナイフと替刃

ドライヤー

施工

大きく四工程あり、サッシ一枚当たりの作業時間は一時間です。

1. テープ貼り … 15分。簡単。つまらない作業。

2. フィルム貼り … 15分。ちょっと厄介。割とイラつく苦痛な作業。

3. 皺伸ばし … 25分。コツが必要で時間も最もかかるが楽しい作業。

4. 鍵部加工 … 5分。超簡単で割と楽しい作業だが、ミスると終了。

今回施工したのはこんな窓です。こんな感じで6畳間の南面に4枚のアルミサッシ窓、それが襖を隔ててもう一部屋、全部で8枚の大開口。とても寒そうですね…。

窓断熱_施工完了室外側_1024x768

右側の窓は施工済みです。映り込みが左の窓と違うのが分かりますでしょうか。施工前にガラスを綺麗に掃除しておきましょう。フィルムを貼った側のガラスは以後掃除できませんので、手垢など目立つ汚れが残っていると後でヘコみます。

窓断熱_右側窓施工後_768x1024

付属の両面テープを窓枠に貼ります。私の場合は、上半分のガラスと下半分の擦りガラスで作業を二度に分けず、一気にフィルムを貼ることにしました。下の写真では左側の窓に施工しています。

窓断熱_両面テープ貼付_768x1024

窓断熱_両面テープ拡大_768x1024

次に、両面テープの外側を囲むようにマスキングテープを貼っていきます。

注意: ここからフィルムを完全に貼り終わるまでの間に、付属の乾燥剤をフィルムとガラスの間に入れるのを忘れるなよ!!

両面テープの保護シールを剥がし、フィルムを貼っていきます。この時、極力ピンと張りたいところですが、はっきり言って無理です。実はたるみは後からかなり修正が効きますので、両面テープ部にできてしまう折り目状の深い皺を減らすことに注力し、たるみは妥協しましょう。

窓断熱_シート貼付直後_768x1024

注意: フィルムを貼りきる前に、付属の乾燥剤をフィルムとガラスの間に入れろよ!!! …大事なことなので2度言いました…えー私、窓8枚中6枚で入れ忘れて後から入れましたので…。

窓断熱_下面シリカゲル_768x1024

貼り終わったら、余分な部分をカッターナイフで切り取っていきます。始めに貼った両面テープとマスキングテープの境目に刃を滑らせてサッシを傷つけないように切ります。カッターはケチらずバンバン刃を折り、切れ味を損ねないようにして下さい。

窓断熱_シートカット_768x1024

注意: しつこいが、付属の乾燥剤を…ここがなんとかできる最後のチャンス!! 両面テープごとフィルムを剥がして、間から乾燥材を落とし込め!!

窓断熱_上面シリカゲル_768x1024

ドライヤーを当ててたるみをなくしていきます。ドライヤーによって温度が違うと思いますが、フィルムから数センチ離して温風を当て、2秒以内にキュッとフィルムが収縮する程度に調整できるとやりやすいです。風量は要りませんので落としてください。熱量が大切です。

窓断熱_ドライヤー_768x1024

ドライヤーを当てるコツですが、フィルム中央部を収縮させてしまうと修正が結構厄介になります。そこで、中央には手を付けず、窓枠近辺のフィルムの端をガラス面一周ぐるっと15センチ程度の間隔で適当に熱風を当てて収縮させます。秘孔を突かれたように皺が入りますが無視して一周やると、中央部のたるみはなくなります。

窓断熱_ドライヤー第一段階_768x1024

その後、秘孔痕を周辺から熱していくと皺が綺麗に消えます。秘孔の皺に熱風を当てるのではなく、皺の外側から熱風を当てて追い払っていくのがコツです。こっちの皺が消えたらあっちに皺が現れたりするため、この皺取り行程に最も時間がかかりますが、テープ貼りやフィルム貼りよりずっと楽しい作業です。

尚、ドライヤーはフィルム全面に当てる必要はありません。いや、当ててはなりません。収縮させる箇所は少ないほど良いので、皺が入っておらず問題のない中央部などに敢えて熱風を浴びせるのはやめましょう。

窓断熱_シワ部拡大_768x1024

窓断熱_シワ取り中_768x1024

皺取り作業が完了すると、フィルムは太鼓のようにピンピンに張ります。フィルムの透明度はかなりのもので、正面から見るとパッと見で貼られているのがわかりません。

窓断熱_シワ取り完了後拡大_768x1024

鍵の受け側がフィルムの向こうに閉じ込められてしまいました。

窓断熱_シワ取り完了後施錠部未加工_768x1024

鍵部を加工する部品もちゃんと付属しています。

窓断熱_施錠部部品1_768x1024

部品はシールになっていますので、台紙からはがして鍵受け部のフィルムの上に貼ります。

窓断熱_施錠部部品1取付中_768x1024

窓断熱_施錠部部品1取付後_768x1024

カットしていきます。カッターの刃はここでも切れ味が命です。切れ味が悪いとフィルムの切り口がジャギジャギになってしまいます。

窓断熱_施錠部シート切取中前半_768x1024

切り取ったフィルムは除去するのですが、十分注意してください。フィルムとガラスの間の空間に落としてしまうと回収不可能です。取り返しがつきませんので慎重に。

窓断熱_施錠部シート切取中後半_768x1024

空いた空間に部品を取り付けます。

窓断熱_施錠部部品2取付前1_768x1024窓断熱_施錠部部品2取付前2_768x1024

鍵部の加工が完成です。

窓断熱_施錠部部品2取付後_768x1024

今まで通り鍵をかけることができます。

窓断熱_施錠部施錠状態_768x1024

全窓施工完了です。写真では映り込みがぼけて見えますが、これは真正面以外から見るとフィルム面とガラス面で二重に映り込むためです。正面から見た透明度はなかなかのものです。

窓断熱_施工完了室内側_1024x768

さて、効果のほどは…うーん、金額的にはあまり明確に出ませんね。気温の時間ごとの変化も下がり方も日によってまちまちですし、自然環境でデータを取るのはなかなか難しいものですね。

まあ、窓際に座っても寒くなくなったのでよしとしましょう。

断熱効果表_窓断熱

次回はボロボロになった襖の張り替えを行っていきます。

 

2015/5/19 追記:
施工をしたときは真冬でしたが、気温が上がってきてフィルムが伸びたのか、いつの間にか秘孔跡シワがフィルムのあちらこちらに現れていました。施工時と同様にドライヤーで煽って消します。

2015/6/3 追記:
また皺ができていたのでおかしいなとよく見たところ、フィルムの張力に上部の両面テープが負けて全体的に3mm程下がり、右上の角部は剥がれてしまっていました。右上の剥がれは、施工時の乾燥剤を投入し忘れた際にフィルムを剥がして貼り直しをしているので弱っているのかもしれません。全体的な下がりの理由は不明。再度皺を伸ばして様子を見てみます。

 2017/1/24 追記:
施工から約二年経った現状です。

フィルム自体に破れたりした箇所はありません。透明度も施工時よりは落ちているのでしょうが、気になるレベルではありません。

さて、下の写真は窓の下面で、問題ない箇所です。なんとなくテープが経年劣化で黄色くなったような気がするようなしないようなするような…右側のテープの皺は記者が貼るときにしくじったのかもしれないし、劣化でできたのかも知れません。

NTMS27

続いて窓の中央。ここも問題ありません。ここはテープの皺もありません。

NTMS28

これが問題の窓の上面。ここは明らかに目に見えるレベルでフィルムの張力にテープが引っ張られてずれています。

NTMS26

ズレたところとズレない所、皺があるところとない所があるということは、製品うんぬんでなく記者がテープを貼るときにヘタクソだっただけのような気がします…恐らく、乾燥剤を入れ忘れて一度貼ってしまったテープを貼り直ししたことで接着力が落ちた所に、接着後すぐドライヤーでフィルムを伸ばしてテープに張力を掛けたことが致命的になったのではないかと思います。

テープとフィルムを貼る日、ドライヤーでフィルムの皺を伸ばす日を分ける(テープが完全密着する前に張力を掛けない)、テープを貼る際は位置直しをせず一発で上手にキメるなどすればこの現象は起こらないかもしれません。


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